お墓を選ぶときに一番最初に気になるのは『形』と『石』ではないでしょうか。形には和型と洋型があり、さらにそれぞれの中にも様々な形や、蝋燭台・香炉・水鉢・花立などで、幾通りもの組み合わせが出来ます。
旧来の墓地、霊園の普通墓地等で多く見られる江戸時代中ごろから普及した親しみやすいかたちの墓石です。地域により形状、寸法に特徴があり種類も豊富で す。蓮の花をイメージした蓮華など和のデザインが取り入れられています。首都圏では8寸~1尺等(棹石の幅)の石塔、地方では1尺~1.3尺等の大きな石 塔が見られます。
高級五輪塔
五輪塔は鎌倉~室町時代に最も建てられた種類の墓石です。
宗教に関係なく無くなった人を成仏、往生させ亡き人を最も大切にする最高のお墓と言われています。
多宝塔は本来は多宝如来を安置する塔をさし、無縫塔は禅僧の墓石に多く用いられています。なかでも、宝篋印塔は300年以上続いた『家』だけが建立できるとされているおめでたい供養等です。
霊園の芝生墓地、ガーデニング墓地等で良く見られるモダンな洋型デザインの墓石です。
墓石に彫る文字も和型墓石のような「○○家之墓」よりも、「和」や「心」やメッセージ等を刻む墓石も多く見られます。使われる石の種類も白、黒だけでなく赤、ピンク、緑など色々な石が使われます。
偉業の記念・お祝いなど、後世に残したいメッセージを石は語り継いでくれます。
紙や木と違い朽ちることのない石はモニュメントとして最適といえます。
また、石の醸し出す雰囲気はオブジェとしても趣きのあるものになります。
説明や画像ではそれぞれの石による色や味わいの微妙な違いは判りづらいので、 店頭で実物を直に見比べていただいて、お好みの石を選ばれるのが一番かと思いますが、 参考として、人気のある石は次のようなものになっております。
当社でよくご注文をいただく石材には、茨城県笠間市で採掘される稲田石があります。これは稲田白御影石とも呼ばれ、明治30年頃より採掘が始められました。何よりその白さが特長の上品な石材で、雲母 ・ 長石 ・ 石英の三種の鉱物が強固に結晶してできた、粗目(中粒の黒雲母が入る)の白色系の花崗岩です。(黒→黒雲母、透明→石英、白→長石)
粗目(模様がさほど細かくなく)で吸水率も低く硬質なため、耐久性に優れ磨くと大変良く艶が出ます。この美しい色調と艶の良さから、高級建築材として、明治以降日本の近代化に伴って建てられた歴史的主要建造物にも多く使われてきました。
例えば、広島原爆慰霊碑、最高裁判所、国会議事堂 迎賓館、東京駅、国立博物館、日本橋の橋げた、日本銀行本店、最高裁判所、国技館、昭和天皇陵などです。
これよりもさらに細粒で有色鉱物が多いのが、茨城県真壁町から採掘される真壁小目石で、こちらも大変美しい色合いの石です。